「ふくらはぎは“第二の心臓”」――
そんな言葉を聞いたことはありませんか?
この小さな筋肉が、実は全身の健康に影響する重要な働きをしているのです。
ふくらはぎが「第二の心臓」と呼ばれる理由
ふくらはぎは、下肢の静脈血を心臓へ押し戻す“ポンプ”の役割を担っています。
特に足元は重力の影響で血液が滞りやすく、筋力が低下するとむくみ・冷え・血栓のリスクが高まります。
📌 静脈血を心臓に戻す力(ミルキングアクション)は、ふくらはぎの筋活動に強く依存している
👉 出典:日本循環器学会「末梢循環と筋ポンプの関係」(循環制御2021年)
高齢者に多い「むくみ」の正体
- 長時間同じ姿勢、足を動かさない生活習慣
- 心臓・腎臓・栄養状態などの体内バランスの崩れ
- 加齢による筋力低下
📊 80歳以上の高齢者では、約6割が下肢のむくみを訴えている
👉 出典:日本老年医学会雑誌(2019年特集号)
さらに、慢性的なむくみは皮膚トラブル(蜂窩織炎)や転倒の誘因にもなり得ます。
ふくらはぎを鍛えることで得られる効果
- 血液循環の改善 → むくみ軽減・冷え予防
- 筋力アップ → 歩行時の安定性向上・転倒予防
- 筋肉の収縮による静脈血栓症(エコノミークラス症候群)予防
📊 ふくらはぎの筋厚が多い人は、転倒率が有意に低い
👉 出典:理学療法科学(2017)「高齢者における下腿筋量と転倒の関係」
自宅でできる!ふくらはぎケアの方法
▶ 簡単エクササイズ
- 椅子に座ってかかとを上下させる(つま先立ち運動)
- ベッド上で「足首をギュー・パッ」体操(10回×2セット)
▶ ケア・予防
- 軽いマッサージでリンパの流れを促す
- 足湯・温感パッドで温める
- 水分補給(脱水→血液濃縮→血流悪化を防ぐ)
📌 下腿の静脈機能は、日常の“かんたんな足の動き”でも十分に刺激されることが証明されています。
👉 出典:高齢者健康運動指導マニュアル(厚生労働省)
まとめ
「ふくらはぎは第二の心臓」――
この言葉は単なる比喩ではなく、科学的にも裏付けられた重要な事実です。
血流を促し、むくみを防ぎ、転倒リスクを下げるために、今日からできる足のケアを生活に取り入れてみてください。
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