福祉用具のレンタルと購入の違いとは?介護保険で使える仕組みと選び方をやさしく解説

高齢者や障がいのある方の生活を支える「福祉用具」。
実はこの福祉用具には、レンタルできるもの購入できるものの2種類があります。
どちらも介護保険の対象ですが、制度上のルール向いているケースが異なるため、理解しておくことが大切です。


■ 福祉用具レンタルとは?

介護保険を利用して、月単位で用具を借りられる仕組みです。
レンタルできる主な品目は以下の通り:

レンタル対象(例)特徴
車いす・歩行器状態に応じた調整・交換が可能
ベッド・マットレス体調変化に合わせて機種変更しやすい
手すり・スロープ工事不要で設置・撤去が簡単
ポータブルトイレ介護状態が変わればすぐに返却可能

✅【メリット】

  • 状態の変化に合わせて交換できる
  • 初期費用が安い(月数百円〜数千円)

❌【注意点】

  • 「要介護2以上」など、介護度によって対象が制限される場合があります。

■ 福祉用具購入とは?

一部の福祉用具は、購入した費用の9割(または8割)を保険で払い戻してもらえる仕組みになっています。
対象となるのは、排泄や入浴に使う衛生用品が中心です。

購入対象(例)備考
腰掛便座(ポータブルトイレ)介護用の座るタイプ便座
自動排泄処理装置の交換部品本体ではなく、消耗品部が対象
入浴用いす・すのこ浴室内で安全に使える軽量・防水タイプ

✅【ポイント】

  • 年間10万円までの費用が上限(利用者1人につき)
  • 一度支払ってから、後で領収書などで申請が必要

■ どちらを選ぶ?使い分けの目安

状況レンタルがおすすめ購入がおすすめ
一時的なリハビリ中✅ベッドや歩行器などのレンタル
状態の変化が想定される場合✅頻繁な交換がしやすい
入浴・排泄関連の衛生用具が必要な場合✅入浴用いす・便座など

■ まとめ:ケアマネジャーと相談しながら選びましょう

福祉用具は、介護の負担を大きく軽減してくれる重要なサポートアイテムです。
一人で選ばず、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員と相談しながら、自宅の状況や本人の状態に合ったものを選ぶようにしましょう。

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この記事を書いた人

はじめまして。
当ブログ「ひとりじゃない おうち介護」運営者の とっちゃん です。

介護福祉士と作業療法士の資格をもち、これまで医療・介護の現場で10年以上の経験を積んできました。
現場では、在宅支援、施設ケア、認知症ケアに携わる一方、訪問看護ステーションにて管理者補佐として裏方業務・請求業務にも従事してきました。

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制度の仕組みやケアの工夫は「知っているかどうか」で支援の質が変わります。
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