「精神科訪問看護って作業療法士(OT)でもできるの?」「どんな資格や研修が必要?」——このような疑問を持つリハ職・看護師は多いと思います。この記事では、精神科訪問看護の資格要件・算定ポイント・研修内容を現役OTが解説します。
Contents
精神科訪問看護とは?
精神科訪問看護とは、精神疾患を持つ方の自宅に訪問し、精神症状の観察・服薬管理・生活支援・家族指導などを行うサービスです。入院期間の短縮・地域移行の推進により、需要が急増しています。
作業療法士(OT)が精神科訪問看護を行う要件
作業療法士が精神科訪問看護として保険算定するためには、以下の条件を満たす必要があります。
①精神科訪問看護基本療養費の算定条件
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 資格 | 看護師・准看護師・作業療法士・保健師のいずれか |
| 精神科専門研修 | 精神科を標榜する保険医療機関での6か月以上の勤務経験、または厚生労働大臣が定める研修の修了 |
| 主治医の指示 | 精神科を担当する医師からの訪問看護指示書が必要 |
| 対象疾患 | 統合失調症・気分障害・神経症・薬物依存・認知症等 |
②「6か月以上の精神科勤務」の解釈
精神科病院・精神科病棟・精神科外来での勤務経験が対象です。精神科デイケアや精神科訪問看護ステーションでの勤務も含まれます。複数施設での通算も認められる場合があるため、主治医・ステーション管理者に確認してください。
精神科訪問看護に関係する資格・研修
①精神科訪問看護研修(日本精神科看護協会)
| 対象 | 看護師・准看護師・作業療法士・保健師 |
| 日数 | 3〜5日間(プログラムによる) |
| 内容 | 精神疾患の理解・危機介入・服薬支援・家族支援等 |
| 費用目安 | 数万円程度(所属施設が負担することも) |
| 修了後 | 「6か月勤務経験」の代替として認められる |
②精神科認定看護師(参考)
看護師が取得できる認定資格。作業療法士は取得できませんが、チームとして連携する際の知識として理解しておくと有用です。
③精神科作業療法士としてのスキルアップ
- 日本作業療法士協会の「精神科作業療法研修会」
- 認知行動療法研修(CBT)
- SST(社会生活技能訓練)指導者研修
- ACT(包括型地域生活支援プログラム)研修
精神科訪問看護の算定(報酬)ポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 精神科訪問看護基本療養費Ⅰ | 週3日まで:5,550円/回、週4日以降:6,550円/回 |
| 精神科訪問看護基本療養費Ⅲ | 複数名で訪問する場合 |
| 長時間訪問看護加算 | 90分以上の訪問が必要な場合 |
| 夜間・早朝加算 | 夜間・早朝・深夜の訪問 |
※2024年診療報酬改定後の点数は変更になる場合があります。最新情報は厚生労働省または所属ステーションで確認してください。
よくある質問(FAQ)
Q. 作業療法士が精神科訪問看護を行うには何が必要ですか?
A. ①精神科での6か月以上の勤務経験、または所定の研修修了と、②精神科医からの訪問看護指示書が必要です。詳細は所属ステーションの管理者に確認してください。
Q. 精神科訪問看護の研修はどこで受けられますか?
A. 日本精神科看護協会が主催する研修(全国各地で開催)が代表的です。都道府県の看護協会・作業療法士協会が開催する研修もあります。
Q. OTとして精神科訪問看護に転職したいのですが、求人はありますか?
A. 精神科訪問看護ステーションの求人は増加傾向にあります。リハ職専門の転職サイト(PTOTSTワーカー等)や精神科専門の求人サイトで探すと見つかりやすいです。
まとめ
作業療法士が精神科訪問看護を行うには、精神科での勤務経験(6か月以上)または所定の研修修了が必要です。在宅・地域での精神科支援ニーズは高まっており、OTのスキルを活かせる場として注目されています。興味がある方は、まず所属施設の管理者に相談するか、精神科訪問看護の研修に参加してみましょう。
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