「訪問診療って何?」「居宅療養管理指導とどう違うの?」
在宅で医療や介護を受けていると、似たような言葉が多くて混乱しがちです。
この記事では、訪問診療の仕組みと、居宅療養管理指導との違い、介護保険と医療保険の使い分けについてわかりやすく解説します。
訪問診療とは?
訪問診療は、通院が困難な方の自宅に医師や歯科医師が計画的に訪問し、診察や治療を行うサービスです。
- 主に「在宅療養支援診療所」「病院の在宅医療部門」などが提供
- 24時間体制で対応できる「機能強化型在支診」もあり
- 月2回程度の定期訪問が基本(必要に応じて増回)
📌 医療保険が適用されます。
訪問診療と往診の違いは?
項目 | 訪問診療 | 往診 |
---|---|---|
目的 | 計画的・定期的な診察 | 急な体調悪化への対応 |
依頼方法 | 主治医と事前に契約 | 家族や施設からの緊急依頼 |
対象者 | 通院困難な人(慢性疾患など) | 急変や緊急の医療的判断が必要なとき |
居宅療養管理指導とは?
こちらは主に介護保険で提供されるサービスで、医療職が生活環境や服薬状況の確認・助言などを行う「管理・指導」サービスです。
職種 | 内容 |
---|---|
医師・歯科医師 | 診察を伴う指導(週2回まで) |
薬剤師 | お薬の服薬状況・保管確認・指導 |
管理栄養士 | 栄養状態の確認とアドバイス |
歯科衛生士 | 口腔ケア・誤嚥性肺炎の予防指導 |
📌 利用には要介護認定・ケアプランへの位置づけが必要。
訪問診療と居宅療養管理指導の違い
比較項目 | 訪問診療 | 居宅療養管理指導 |
---|---|---|
保険制度 | 医療保険 | 介護保険 |
内容 | 診察・治療 | 状態把握と指導 |
頻度の目安 | 月2回~(疾患に応じて) | 週1~2回(職種により異なる) |
目的 | 病気の管理と診療 | 生活支援・多職種連携の一環 |
対象 | 通院困難な人 | 要介護・要支援認定者 |
両者は併用できる?
はい、訪問診療と居宅療養管理指導は併用可能です。
たとえば、こんな組み合わせがあります:
- 医師の訪問診療(医療保険)+薬剤師の居宅療養管理指導(介護保険)
- 歯科医の訪問診療+歯科衛生士の口腔ケア指導
- 管理栄養士と多職種での栄養・誤嚥予防支援
※ただし、同日・同内容での重複請求は不可なので、日程調整は重要です。
まとめ
在宅療養を支えるうえで、訪問診療と居宅療養管理指導はどちらも大切なサービスです。
制度をうまく活用すれば、医療・介護の連携によって生活の質(QOL)を大きく高めることができます。
困ったときは、主治医やケアマネジャーに相談するのが第一歩です!
コメント