介護保険の申請から認定まで:手続きの流れを5ステップでわかりやすく解説

「親が要介護になったけど、何から手続きすればいいかわからない」——そんな声をよく聞きます。介護保険の申請は難しそうに見えますが、手順さえ知っていればスムーズに進められます。

この記事では、介護保険の申請から認定結果が出るまでの流れを、順を追ってわかりやすく解説します。

介護保険サービスを使うには「要介護認定」が必要

介護保険のサービス(訪問介護・デイサービス・ショートステイなど)を利用するためには、まず市区町村に申請して「要介護認定」を受ける必要があります。認定を受けずにサービスを使うことはできません。

申請から認定までの流れ(全5ステップ)

ステップ1:市区町村の窓口に申請する

住んでいる市区町村の介護保険担当窓口または地域包括支援センターに申請します。本人が申請できない場合は、家族や地域包括支援センターが代行できます。

必要なもの:介護保険被保険者証・本人確認書類(マイナンバーカードなど)・主治医の氏名と病院名

ステップ2:認定調査(訪問調査)

申請後、市区町村の調査員が自宅や入院先に訪問し、74項目の聞き取り・動作確認を行います。日常生活の状況(食事・トイレ・移動など)を正直に伝えることが大切です。

「普段よりがんばってしまう」と実態より軽い認定が出てしまうことがあるので、調子の良い日だけでなく、悪い日の状態も伝えるようにしましょう。

ステップ3:主治医意見書の作成

市区町村から主治医に意見書の作成を依頼します。本人が主治医に連絡する必要はありません(市区町村が直接依頼します)。かかりつけ医がいない場合は申請時に相談を。

ステップ4:審査判定(コンピューター+介護認定審査会)

調査結果と主治医意見書をもとに、コンピューターによる一次判定 → 専門家による介護認定審査会(二次判定)の2段階で審査されます。

ステップ5:認定結果の通知(申請から約30日)

申請から原則30日以内に認定結果が郵送されます。結果は以下の8段階です。

区分状態の目安
非該当(自立)介護保険サービスは利用不可
要支援1〜2日常生活に一部支援が必要
要介護1〜5継続的な介護が必要(5が最も重い)

認定後にすること

  • 要支援1〜2:地域包括支援センターの担当者と介護予防サービスの計画を立てる
  • 要介護1〜5:ケアマネージャーを選んで、ケアプランを作成してもらう

ケアマネージャーへの相談・ケアプランの作成は無料です。

結果に納得できない場合は「不服申し立て」ができる

認定結果に疑問がある場合は、結果通知から60日以内に都道府県の介護保険審査会に不服申し立てができます。また、状態が変わった場合は認定の更新前でも区分変更申請が可能です。

まとめ

介護保険の申請は「市区町村への申請 → 認定調査 → 審査 → 結果通知」の流れです。申請はいつでもできるので、「まだ早いかな」と思っても、必要を感じたら早めに動くことをおすすめします。地域包括支援センターに相談すれば、申請の手伝いもしてもらえます。

申請時によくある失敗と対処法

失敗①「認定調査で頑張ってしまった」

調査員の前でいつもより動けてしまうと、実態より軽い認定になりがちです。「普段の悪い状態」を同席する家族から補足してもらいましょう。

失敗②「主治医がいなかった」

主治医意見書は介護認定に必須です。かかりつけ医がいない場合は申請前に受診し、状況を説明しておきましょう。

失敗③「申請が遅れてサービスが使えなかった」

認定まで最大30日かかります。退院前・症状が重くなる前に早めに申請しておくことが重要です。申請日に遡って認定されます(サービス利用は認定後から)。

認定に不満がある場合は「不服申立て」ができる

認定結果に納得できない場合は、結果通知を受け取ってから60日以内に都道府県の介護保険審査会に不服申立て(審査請求)ができます。また、主治医意見書や認定調査票の開示請求も可能です。担当ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談してみましょう。

要介護認定後の手続きの流れ

  1. ケアマネジャーを選ぶ(市区町村から居宅介護支援事業所リストをもらえる)
  2. ケアプランを作成してもらう(費用は自己負担なし)
  3. サービスを開始する(1〜2週間で利用開始できることが多い)
  4. 毎月の担当者会議・モニタリングでプランを見直す

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この記事を書いた人

はじめまして。
当ブログ「介護医療キャリアガイド」を見ていただいてありがとうございます。

介護福祉士と作業療法士の資格をもち、これまで医療・介護の現場で20年以上の経験を積んできました。
現場では、在宅支援、施設ケア、認知症ケアに携わる一方、病院の相談員業務にも従事しています。

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